【海外MBA】トップ校しか意味が無い?非トップ校でもキャリアアップに成功した話

オンラインMBA

「海外MBAはトップ校しか意味がない」

この言葉に躊躇している方に、私の経験をお伝えしたいと思います。

特にオンラインMBAを検討している場合、非トップ校に価値があるのかと悩む方も多いでしょう。

私自身、45歳を過ぎてから日本であまり知られていないスクールでMBAを取得しましたが、望み通りのパラレルキャリアを手に入れただけでなく、現在進行形で人生の可能性が広がっています。

1. MBAの価値は学校名だけではない

「海外MBAはトップ校しか意味がない」

ー確かに、戦略コンサルティングや外資系ITなど、MBAホルダーがごろごろいる企業への転職を目指す場合はその通りかもしれません。

しかし冷静な目で社会全体を見れば、そのようなエリート企業はむしろ少数派だと思います。

ビジネスが複雑化する現代において、多くの企業が真に求めているのは、有名校の卒業証書ではなく、課題解決のための実践的スキルと柔軟な発想力を持つ人材なのです。

24年にKADOKAWAが海外MBA取得者(スクール名不問)に1000万の支援金を出すと発表したのが好例です。

この厚遇には「本気で努力しやり遂げた成功経験を様々な場面で活かしてほしい」との思いが込められています。

つまり、非トップ校であっても、グローバルな環境で培った自律的な学びと知見は、必ずキャリアの強力な武器となるのです。

非トップ校のMBAホルダーなら、スクール名で選考する企業ではなく、MBAで得た知見を含め、自分の真価とフィットする企業を選べばよいのです。

以下で詳しく説明していきます。

1. MBA共通の本質的な価値

・MBAの本質的な価値

まず、トップ校・非トップ校に関わらず、MBAには以下のような本質的な価値があります。

  • 実践的な経営知識とスキルの習得
    • 財務、マーケティング、戦略立案など、ビジネスの根幹となる知識の体系的な習得
    • ケーススタディを通じた実践的な意思決定能力の向上
    • データ分析やプレゼンテーションなど、現代のビジネスに不可欠なスキルの強化
  • グローバルな視点と思考力の養成
    • 異なる市場環境や規制への理解を深める機会
    • 国際的なビジネス慣習やコミュニケーションスタイルの習得
    • グローバルな課題に対する分析力と解決力の醸成
  • 多様な背景を持つ仲間とのネットワーク構築
    • 様々な業界や職種からの参加者との深い交流
    • 異文化間でのチームワークとリーダーシップの実践
    • 生涯の財産となる国際的な人脈の形成
  • 個人の成長と可能性の開拓
    • 自信の獲得:新しい挑戦に踏み出す勇気
    • 視野の拡大:多様な価値観や文化への理解
    • キャリアの再定義:新たな可能性の発見
    • 実践と理論の統合:ビジネスにおける総合的な判断力の向上

・自分の価値の明確化

もちろん人によってこれらの価値を具現化できる度合いは変わってきます。

MBA後の人生やキャリアに影響するのは、実はこの具現化レベルだと実感しています。

たとえば会社派遣で非トップ校MBAを取得後、その価値を活かす機会がなく、戻った企業でのキャリアを淡々とこなしている方も多く見ています。

非トップ校の場合、スクール名に頼れない分、自分がMBAで何を得て、どんな価値を提供できるのか、自分自身で明確にしなければなりません。

2. 非トップ校MBAのキャリア例

ここからは私の事例をご紹介したいと思います。

非トップ校MBA、特にオンラインMBAの場合は情報が限られるため、以下の情報が少しでもご参考になれば嬉しいです。

・私のMBA取得の背景

私がMBAを取得したのはイギリスのUniversity of Leicester。

大学ランキングで有名なTimes Higher Educationでは191位。日本で言えば、阪大より下、東工大と同等クラスです。

Times Higher EducationでのUniversity of Licesterのランキング 

出所:Times Higher Education

ちなみに日本の大学のランキングは以下のようになっています。

Times Higher Educationでの日本の大学のランキング (250位以内)

振り返ると、MBAへの挑戦を決意した時、私は中小企業の契約社員でした。

周りからは「その年齢でMBA?」「知名度の低い学校では意味がないのでは?」という声もあり、自信を失いかけた時期もありました。

・グローバルな学びの意義

ところがMBAで学んだことは、単なる理論や知識以上のものでした。

グローバルな環境での学びは、私の視野を大きく広げ、自己の可能性への確信を与えてくれました。

特に印象的だったのは、世界中から集まる様々なバックグラウンドを持つクラスメートとの対話です。彼らとの議論を通じて、年齢や経歴に関係なく、各人が持つユニークな価値観や経験が重要な意味を持つことを実感しました。

・MBA後のキャリア

今では上場企業での管理職とスタートアップでの活動を両立し、以前の私からは想像もできなかったパラレルキャリアを歩んでいます。

私の場合、様々な組織で働いた経験やMBAでの学びを通じて、組織の課題を構造的に理解し、解決策を提案する力が身につきました。そして元々がパートや派遣という身軽な立場だったので、失うものが無い分、好奇心を持って新しい領域に飛び込むことができます。

そんな私のMBA後のキャリアをざっくりまとめると以下のようになります。

  • 新規部署や全社プロジェクトの立上げなどを任され、スピーディに昇進
  • キャリアチェンジごとに年収アップ
  • 上場企業&スタートアップでのパラレルキャリアを実現

・3つのポイント

これはひとえに下記の3つのポイントを実践し、自分の強みを磨き、活かせる場に自分の身を置くことを徹底したからです。

  • 自分の強みをMBAと結び付ける
  • 強みにフォーカスする
  • 他人の価値観に振り回されない

前述の通り、非トップ校では自分の価値の明確化がトップ校以上に重要です。

自分の強みにフォーカスし、周囲の価値観や意見に振り回されない覚悟は必要です。

・ヘッドハンターからの評価

自己分析だけでなく、第三者からの客観的評価もお伝えしたいと思います。

私の場合、ヘッドハンターの方々にはよく「非連続な変化を恐れない」「既存の考え方に捉われない」という評価を頂きます。

エグゼクティブ人材を熟知しているプロからのコメントなので、(お世辞分を割り引いて)参考にさせて頂いています。

「MBA」という肩書は、スクール名ではなく、「自分の可能性を信じる」「自分のキャリアは自分で切り開く」という強い意志として評価されていると実感しています。

もちろん企業やヘッドハンターとのフィットが悪い場合は、全く評価してもらえず凹むことも多々あります。

ただ知名度の低いスクールだからと躊躇する必要はありません。重要なのは、そこで何を学び、どう活かすかです。

3. 結論:MBAの真の価値とは

私の経験から言えることは、MBAの真の価値は学校名やブランド力ではなく、そこでの学びをどう活かすかにあるということです。

海外MBAへの挑戦を迷っている方がいれば、自分の可能性を信じてぜひ一歩を踏み出してほしいと思います。