MBAの出願では、職場の上司などに「推薦状」を書いてもらう必要があります。
いったいどんなことを書いてもらえば良いのでしょうか?
この記事では推薦状のコンテンツを、3つの要素に分けてわかりやすく説明します。
推薦状の役割
海外MBAの出願には、Letter of Recommendation(LOR)やReferenceと呼ばれる書類が必要です。
日本語ではどちらも「推薦状」と呼ぶことが一般的です。
推薦状は、本人の人物像についての第三者からの客観的評価という位置づけです。
詳しくは下記にまとめましたので良ろしければご覧ください。
MBA出願の場合、多くの方が職場の上司に推薦状を書いてもらっています。
さて「推し」となる推薦状の為には、どんな事を書いてもらうべきなのでしょうか?
推薦状の3要素
一般的に、推薦状に必要とされる要素は以下の3つです。
- 本人と推薦者の関係性
- 本人のアピールポイント
- 本人の改善すべき点
以下で、ひとつひとつ説明していきます。
①本人と推薦者の関係性
まず大前提として、推薦者が本人を具体的によく知っていることが重要です。
必ずしも現職の直属上司でなくても、推薦者として適切である旨の説明が出来ればOKです。
強い「推し」となる推薦状の為には、MBAへの挑戦を快く応援してくれる推薦者を選ぶことが重要です。
私の場合は人脈もなく、非正規雇用の身分だった私とMBAがあまりにかけ離れていたためか、なかなか引き受け手がありませんでした。
何とか20代の頃の上司(!)が推薦者になって下さったのですが、当時の能力やスキルを、45+歳でのMBAと関連付けるのは若干無理があったような気もします。
それでも「プライベートでも長年交流があり、互いに近況もよく知っている」など、私との関係性を丁寧に説明して下さいました。それが功を奏したのかは分かりませんが…。
②本人のアピールポイント
さて、次の要素は「アピールポイント」です。
うわべの美辞麗句を並べるのではなく、具体的なエピソードで、本人のスキルや能力を評価してもらうことが重要です。
「Xプロジェクトを成功に導いた」というだけでなく、どういう状況でどういう風に貢献したのか、チームにどんな影響を与えたのか、などの具体的な記載は強い「推し」となります。
とは言え、実際には推薦者が出願者とのエピソードをそこまで詳細に記憶していらっしゃらないことも多いと思います。
そこで「事前説明」で、どんなエピソードがあってその顛末がどうなったかを本人と推薦者の間で相互確認しておくことが非常に重要になってきます。
本人がエッセイなどで主張しているアピールポイントとの整合性についてもすり合わせておく必要があります。
この「事前説明」については、のちほど解説させて頂きます。
③本人の改善すべき点
美点だけでなく、不足する点や改善すべき点を敢えて挙げてもらうことも重要です。
英語では、”Constructive Feedback”などと表現されます。
改善点にどう対応するかという課題解決能力、フィードバックを活用して成長していくマインドセットは、リーダーとして重要な資質で、MBAにおいて必須だと考えられています。
とは言え、日本人の感覚では推薦状に「改善点」はなかなか書きにくいもの。
本人にしても、思いもしない「改善点」を指摘された場合、エッセイや履歴書との整合性がとれない可能性もあります。
ポイントは「改善点」を「失敗」や「ミス」ではなく、「伸びしろ」と捉えて「推し要素」にしてしまうことです。
「xxxという失敗があったが、yyyにより克服した」「wwwという資質が不足していたが、zzzにより成長に転換された」といった記載がよく見られます。
これらについては、下記でご説明する「事前説明」でしっかり擦り合わせることが非常に重要です。
推薦者への事前説明が重要!
上記の通り、「推し」となる推薦状を書いていただくためには、
- 具体的なエピソードなどのリマインド、インプット
- エッセイや履歴書との整合性の確認
が重要です。
そのためにも、推薦者への「事前説明(対面orリモート)」の機会を設けるようになさってください。
事前にしっかり擦り合わせておくことで、その後、推薦者から色々確認を受けたり、こちらから修正をお願いしたりなどの工程をできるだけ減らすことができます。
推薦者に説明すべき4項目
事前説明では、少なくとも下記4点は伝えておかれることをお勧めします。
- MBA挑戦の背景、キャリアゴール:熱意とモチベーションを理解してもらい、MBA挑戦を快く応援して頂けるようになさってください。
- 出願エッセイ、履歴書の記載内容:これらと矛盾した推薦状はNGです。草案段階でも構わないので、目を通して頂くことをお勧めします。
- 推薦内容についての目線合わせ:自己評価と推薦内容とのミスマッチを防ぐため、書いてほしい内容やエピソードを具体的に伝えることをお勧めします。
- 様式、提出方法、納期:スクールに確認し、推薦状の様式や提出方法を伝えておきましょう。多くの場合、スクールから直接、推薦者宛に推薦状のリクエストが届きますので、その点を理解しておいて頂きましょう。希望納期も忘れずに伝えておかれることをお勧めします。
これらの内容は文書化し、相互に確認しながらご説明されることをお勧めします。
英語を抵抗なく読める推薦者なら、多くのMBAスクールが採用する推薦状テンプレート(Common LOR)を参考にして頂くのも良いかと思います。
納期は1~2か月必要
内容確認や翻訳の時間を考えると、推薦状の納期は1~2か月必要かと思います。
複数受験の場合は、更に余裕をみた方が良いでしょう。
推薦状に時間がかかることはアドミッションオフィスもよく理解しています。
他の書類が整えば、推薦状がまだでもとりあえず出願(Submit)できるスクールが多くなっています。
推薦状が遅れそうなら、まずはアドミッションオフィスに相談し、指示を仰いでみてください。
「人に動いてもらう」能力が試される
ここまで読まれた方の中には、ただでさえ忙しい上司にこれだけのことを依頼するのは無理だと感じる方もいらっしゃるかもいれません。
実際、推薦状の入手が大変で、MBA挑戦に二の足を踏む方もいらっしゃるようです。
会社の為ならまだしも、自分のキャリアゴールの為に、上司に慣れない作業をしてもらうのは相当大変だと思います。
私自身もかなり苦労しましたので、そのお気持ちは本当によく分かります。
…とは言え、MBAホルダーとしてキャリアを築いていく以上、目的を果たすために「人に動いてもらう」能力は必ず必要だと思います。
是非、色々と工夫や準備を凝らし、熱意を理解して下さる方からのStrong Recommendationを入手なさってください。
まとめ
この記事では、オンラインMBA出願に必要な推薦状のコンテンツについてご説明しました。
この記事でお伝えしたこと
推薦状の3つの要素 ①本人と推薦者との関係性 ②本人のアピールポイント ③本人の改善すべき点
推薦者への事前説明 ①MBA挑戦の背景、キャリアゴール ②出願エッセイ、履歴書の記載内容 ③推薦内容についての目線合わせ ④様式、提出方法、納期
*本記事の内容は、あくまでも執筆時点での筆者のリサーチに基づいています。各校の最新情報は必ず、スクールのウェブサイトでチェックなさってください。




