海外オンラインMBAへの出願は、全て出願ポータルサイトから行います。
とても便利なものの、海外手続きだけに思わぬ失敗も!
ここでは、私が実際にやらかしてしまった失敗をご紹介します。事前知識があれば、ミスなく出願できます。
働きながらMBAを目指す皆さんのお役に立てば嬉しいです。

便利な出願専用ポータルサイト
出願手続に特化したウェブサイト
まずは「出願専用ポータルサイト」について、簡単にご紹介します。
これは、出願に関わる手続きの全てをワンストップで行えるサイトです。
サイト上にアカウントを作成し、そこから必要な書類を提出することになります。
例として、University of Aberdeenの出願ポータルのダッシュボード画面をご紹介します。

左カラムにある項目を入力(またはアップロード)していきます。
作業は全て保存され、進捗管理もできますので、自分のペースで出願作業を進めることが可能です。
便利とは言え…
さて出願ポータル自体はとても便利なのですが、そこはやはり海外出願。
思わぬ不備が発生してしまうこともあり得ます。
私の場合、以下のような3つの不備がありました。
不備1.GPAが無い!
あるはずのないGPA
MBA出願では「大学の成績証明書」を提出する必要がありますが、私の志望スクールは「GPA3.0以上」を求めていました。
ざっくり言うと、各科目の評定をスコア化し、それらを平均した値がGPAスコアです。
私は大学時代の成績の記憶が一切なく、GPAについてもよく知らなかったので、「成績証明書にはそういう記載もあったんやろなあ~。よう知らんけど…」くらいの呑気さで、自分の証明書にはGPAが記載されていると思い込んでいました。
今から思い返すと、信じられないくらいの単純さです。
評定の読み替え
そしていざ届いた証明書には、当然、「GPA」の記載などなく、大学独自の評定ランクが書かれているだけでした。
そこから慌ててGPAについてネットで検索し、自分でGPAを計算すると、ラッキーなことにぎりぎり3.0でした。
そこで計算根拠を説明する英文も作成し、成績証明書に添付しました。
自己流のスコア読み替えを認めず、第三者機関による証明を求めるスクールも多いですが、私の場合、その点はうるさく言われなかったので更にラッキーでした。
ここで、ほっと胸を撫でおろしていたのですが…。
不備2.成績証明書が旧姓だった!
成績証明書とGPA読み替えの説明文をポータルに登録した翌日に、すぐスクールから連絡がありました。
曰く、「成績証明書と履歴書の氏名が異なる」とのこと。
そうです。大学の成績証明書は、結婚前の旧姓だったのです。
最初は軽く捉えていたが…
最初は事態を軽く捉えていて、
「成績証明書は単に旧姓なだけで、同一人物です。別人ではありません」
と説明すれば事足りると思っていました。
ところが返ってきた答えは、
「姓を変更した場合は、公的機関による正式な証明書が必要」
とのことでした。
戸籍で姓変更を証明
私本人としては旧姓も新姓も紛いなく自分なので、「ええっ?わざわざ証明が必要なん??」と思いましたが、仕方がありません。
急ぎ、戸籍を取り寄せ、翻訳文と併せて提出しました。
戸籍には旧姓から新姓への変更が記載されていますので、これで無事に成績証明書と履歴書が同一人物であることが証明できました。
「ふう。これで成績証明書の提出は完了」とほっとしたのも束の間。
私の「不備」はまだまだ終わらなかったのです。
不備3.戸籍翻訳文の「公証」
「公証」ってなに???
なんと次は、「戸籍の翻訳には『公証』が必要」と言われてしまいました。
「公証」??聞いたこともない手続きだったので、またまた慌てました。
「公証」とはある文書(たとえば遺言書など)が真正であることを公証人に認証してもらうこと。
私の場合だと、戸籍の翻訳文について「翻訳証明書」を作成し、公証人の前で宣誓する必要があるらしいのです。
え!せ、宣誓ってどうやって??公証人ってどこにいるの?
公証サービスのある翻訳会社
色々検索してみると、「公証」サービスを行ってくれる翻訳会社があることが分かりました。
私が利用させてもらったのは、下記「翻訳のサムライ」さんです。
同社に改めて戸籍の翻訳文を作成してもらい、それについて「公証」を取得してもらいました。
対応はスピーディーで、3日後には公証済みの戸籍翻訳文を手にすることができました。
「公証」というふさわしい立派な見栄えの証書が届いたのを覚えています。
成績証明書+GPA読替説明文+姓変更を証明する戸籍原文+戸籍の翻訳文+戸籍翻訳文の公証
これだけの書類を揃えて、ようやく成績証明書を提出を完了できたのです。
私の得た教訓
早めの提出&不備の織り込み
私の不備は、どれも無知&不注意が原因で、適切に準備していれば防げた内容だと思います。
とは言え、何とか無事に出願できたのは、ひとえに「早めに出願していた」からでした。
もし提出期限ぎりぎりだったら、おそらく間に合っていなかったと思います。
そこで得られた教訓は二つあります。
- とにかく早めに提出する
- 不備の可能性を織り込んでおく
出願作業には1~2か月確保
出願手続きには1~2か月程度の期間を確保なさることをお勧めします。
かなり多忙で臨機応変な対応が難しい方なら、もう少し長めに見ておいた方が良いかもしれません。
私のようなうっかり者ではなく、海外手続きには自信があるという方でも、不測の事態や、スクール側の処理ミスなどのリスクはどうしても否めません。
出願作業は神経を使う作業です。できるだけ気持ちに余裕をもって取り組まれることをお勧めします。
まとめ
この記事では、私のオンラインMBA出願での私の不備体験をご紹介しました。いずれも適切に準備していれば防げたものです。皆様が不備なく、出願するためのご参考になれば嬉しいです。
この記事でお伝えしたこと
私の不備 ①成績証明書にGPAが無かった ②成績証明書が旧姓のままだった ③戸籍の翻訳文に公証が無かった
早めの提出&不備の織り込みが身を助ける
出願手続きには1~2か月を確保
*本記事の内容は、あくまでも執筆時点での筆者のリサーチに基づいています。各校の最新情報は必ず、スクールのウェブサイトでチェックなさってください。