MBA取得には時間もお金もかかります。
なので「40代からのMBAなんて意味ない」という意見を聞くと、なかなか一歩を踏み出せない方も多いと思います。
この記事ではMBAに挑戦するか迷っている方のために、のちのち後悔しないための3つのポイントをお伝えします。
1. 「意味あるMBA」は本人次第
・求める意味は人によって違う
別の記事で詳しくご紹介していますが、MBAに関心を持つ層が増えれば増えるほど、「MBAは意味ない」というネガティブな意見もよく聞かれるようになっています。
日本人にMBAは必要ないという議論もあります。
ですが、私は40代からのMBAを一概に無意味、無駄とは思いません。
MBAにどんな意味を求めるかは人によって違うと思うからです。
たとえ色々と条件は悪くても、本人次第で意味あるMBAにできるのでは?というのが私の考えです。
「MBAは、誰がどうやったって意味がない」というわけではなく、あくまでも「上手く活かすのは難しいから、取っても意味がない」という意味だと捉えています。
MBAを活かし、意味あるものにしようという志があれば、価値を生むことは可能ではないでしょうか?
2. 私がMBAで得たもの
そこまで主張するなら、さすがに自分の話をしなければなりません…。
僭越ながら私がMBAで得たものについてご紹介しようと思います。
私の経験がどこまで皆様のご参考になるか分かりませんが、たとえわずかでもヒントになれば光栄です。
・望外のパラレルキャリア
まずは簡単な経歴を…。
私は結婚して一旦家庭に入った後、30代後半でパートや派遣社員として働き始めました。
University of Leicester(国際認証AMBAあり)でMBAに挑戦したのは45歳のとき。
その後、色々な試行錯誤を経て50代となった今は、上場企業で経営を支える立場+学生時代から関心のあったソーシャル系ビジネスに携わり、以前なら考えもつかなかったような理想的なパラレルキャリアを満喫できています。
10年前には夫の扶養範囲内だった年収も、有難いことに10倍以上になりました。
・生活面でもポジティブな影響が…
仕事面だけではなく、日々の生活や人間関係においてもポジティブな影響が幾つもありました。
例えば、MBA在学中、日々せわしなく過ごしながらもワクワクと学ぶ母親の姿を、子供たちは間近に見てきました。
今、それぞれ大人になりつつありますが「学ぶって楽しい」と自然に考えているようです。
気候問題や難民などの国際マターを自分事として捉えられるマインドセットも持ってくれています。
これは将来、複雑化した世界を生きていく彼らにとって大きな資産になると思います。

3. 意味あるMBAのための3つのポイント
もちろん上記の変化はどれも、事前に予測できたわけではありません。
ただ私としては、家族との時間を割き、なけなしの預金をはたいてまで挑戦するからには、意味あるMBAにしたいと強く思っていました。
そこで自分なりに決めた3つのポイントをコツコツ実践したのです。
あくまでも私の資質・志向に沿ったものではありますが、以下でご紹介させて頂きます。
・ポイント①自分の強みをMBAとリンクさせる
まず何より重要だと思うのが、自分の強みや関心をMBAとリンクさせるということです。
私は、新しい事を学ぶのが好きです。これはMBAを志す最大の動機になっています。
そして派遣や契約社員という身軽な身分で、規模や業種もバラエティに富んだ色々な組織を経験しました。
生涯同じ会社で勤め上げるのが普通の日本ではユニークな経験で、自分では大きな強みだと思っています。
事業会社、官公庁、アカデミア、スタートアップ、NGOなど色々関わらせてもらった中で、どの組織でもマネジメント次第で組織パフォーマンスが大きく変わることを体感しました。
自分がマネージャーだったわけではありませんが、だからこそ、客観的に組織別のパフォーマンスを比較対照して観察できました。
この「マネジメントを学びたい」という思いがMBAへの強力なドライバーとなりました。
・ポイント②強みにフォーカスする
強みとMBAがリンクしても、それにフォーカスしなければ価値は生まれません。
私は不器用で、あまり要領の良い方ではありません(つまり、「ドンくさい」と言うことです)。
なのであれもこれもではなく、自分の強みを磨き、活かせる場に自分の身を置くように常に心がけています。
毎度都合よくいくわけではありませんが、常に自分の強みと関心を大切に意識することで、少しずつでも状況を良くしていけるように考えています。
自分に自信がないタイプなので、強みを自分に言い聞かせる自己暗示効果も大事だと思っています。
・ポイント③他人の価値観に振り回されない
私が実践している最後の一つは、他人の価値観に左右されないこと、です。
「マネジメントの経験も乏しいのにMBA??」
「受験生を二人も抱えてるのに、親が呑気に大学院?」(実はそういう時期でした…)
出願当時は周囲にそんな風に言われることもありました。
身近な人だけでなく、ネットやSNSにも色々情報があふれ、どれも説得力があるように見えてしまいます。
自分の考えや行動に自信が無かったからこそ、私は「他の人の価値観に振り回されず、自分の心に従って行動する」と心に決めました。
そうでなければ、何の保証もなく飛び込んでしまったMBAで、誰かに何か言われる度に右往左往してしまい、卒業さえ危うかったと思います。
・自分の可能性は自分で信じる
結局のところ、何を大切にし、何に意味を求めるのかは自分次第。
自分の可能性は、自分で信じてあげるしかないと思います。

4. まとめ
ここまで読んで下さって有難うございました。
MBA取得が誰にとってもベストな選択というわけではありません。
ただどれほどネガティブな意見を聞いても、心のどこかで「でもやっぱり挑戦したい」という気持ちがあるのなら…。
是非、その思いに正直に。一歩踏み出してみてください。