海外オンラインMBAへの出願には、あなたをよく知る第三者からの「推薦状」が必要です。
現職の上司からもらえない場合でも大丈夫です。
この記事では、推薦状の位置づけや機能について分かりやすく説明したいと思います。

MBA出願の必要書類
5つの書類
まず、そもそもオンラインMBAへの出願ではどんな書類が必要なのでしょうか?
要求されるのは、以下の5つです。これらに加えて、GMATスコアを求めるスクールもあります。
- 大学の成績証明書(Transcript)
- 履歴書(Resume)
- 出願エッセイ(Statement of Purpose)
- 推薦状(Letter or Recommendation)
- 英語スコア(English Qualification)
このような書類を通して、スクール側が知りたいのは志願者が自校のMBA課程にふさわしい人物かどうかです。
逆に言えば志願者は、出願書類を通して自分の人物像を表現することになります。
推薦状の機能
推薦状は、英語で言うとLetter of Recommendationで、LORと呼ばれることもあります。
第三者に照会するという意味合いから、Reference(照会状)という語を使うスクールもあります。
以下では、他の出願書類と対比させながら、推薦状の機能をご説明したいと思います。
機能① 本人像を定性的に伝える
出願書類は、下記のように定量情報と定性情報があります。
- 定量情報 ①大学の成績証明書 ⑤英語スコア
- 定性情報 ②履歴書 ③出願エッセイ ⑤推薦状
大学の成績や英語スコアでは伝えきれない独自の経験、スキル、思いを表現するのが、推薦状を含む定性情報の機能です。
作成は一筋縄ではいきませんので、作りこむ必要があると思います。
機能② 本人像を客観的に伝える
定性アイテムのうち、②履歴書と③出願エッセイは本人が作成する主観的な情報です。
そしてそれらの内容を客観的に裏付ける機能を持つのが、⑤推薦状となります。
- 主観的な定性情報:②履歴書、③出願エッセイ
- 客観的な定性情報:⑤推薦状
ここまでで推薦状が、オンラインMBA出願においてとても重要な機能を持っていることがお分かり頂けたと思います。
自己作成書類との整合性が大切
推薦状で大切なのは、自己作成書類(履歴書、エッセイ)と矛盾しないことです。
California State Universityでは、 推薦状の機能をこう表現しています。
Admissions officers use these formal letters (筆者注:推薦状のこと)to validate a candidate’s skills, experience, and personal qualities that may not be evident from an application resume or essay
出所:California State University ウェブサイト
つまり、エッセイや経歴書に書かれたあなたの自己評価が妥当かどうかの確認(バリデート)のために推薦状が使われるのです。
たとえば、エッセイには「チームビルディングが得意」とあるのに、推薦状では「協調性が不足する」と書かれているとマズイわけです。
作成する際には、推薦状と自己作成書類の整合性には十分ご留意なさってください。
強い「推し」をもらうために
本人の魅力を具体的かつポジティブに説明し、強い「推し」となる推薦状は、Strong LORと呼ばれます。
Strong LORを作成してもらえるかどうかは、あなたのキャリアネットワークと交渉スキル次第。
まさに腕のみせどころです。
MBA後のキャリアを考えれば、このような交渉は貴重な経験となるでしょう。
是非、前向きに捉えて取り組んでみてください。
まとめ
本記事では、オンラインMBAの重要な出願書類である推薦状の役割についてお伝えしました。
この記事でお伝えしたこと
推薦状の役割は、①本人ついての定性評価と②本人についての客観評価(①のバリデート)
強い「推し」となるStorng LoRを得られるかは本人次第
*本記事の内容は、あくまでも執筆時点での筆者のリサーチに基づいています。各校の最新情報は必ず、スクールのウェブサイトでチェックなさってください。