キャリアアップやリスキリングのため、オンラインで海外MBAを目指すビジネスパーソンが増えています。
でも海外オンラインMBAについてのまとまった情報が無いため、
「何から始めたらいいか分からない」「海外MBAの授業について行けるか心配」
と不安な方も多いと思います。
そこでMBAの受験勉強のお供としてお勧めしたいのが、Coursera(コーセラ)。
海外の有名大学/企業が提供する質の高い講座が、無料で受けられる学習プラットフォームです。
海外経験ゼロ&完全独学の私がMBAに挑戦できたのは、Courseraでの腕試しのお陰です。
ここでは、Courseraの概要、メリット・デメリットなどについて詳しくご紹介します。
1.Courseraとは?
Courseraは、1億2千万人以上のユーザーがいる世界最大級のLearning platformです。
エール、スタンフォード、Google、IBM、Unilieverなどの有名大学や企業が講座を提供しており、MBA受験準備のレベル感としてはぴったりだと思います。
MOOCs(Massive Open Online Courses、誰でも無料で受けられるオンライン講座)には他にもedX、Udemyといった著名なプラットフォームもあるのですが、個人的にはCoureseraが一押しです。
UIが使いやすく、講座も充実していて、Courseraで学ぶのは本当に「楽しい!」の一言に尽きます。
Courseraの”Learner Outcome Report”はこちら。

7000以上の講座があり、コースカタログ画像の右上に”Free”とあれば無料講座です。
以前に比べると有料講座が増えましたが、無料講座だけでもかなりの学びが可能です。
学習カテゴリは、人文、アート、ビジネス、コンピュータサイエンス、データサイエンス、IT、ヘルスなどバラエティに富んでいます。
MBAのコア科目、たとえばアントレプレナーシップ、ファイナンス、デジタルトランスフォーメーションなどは、色々な大学が講座を提供していますので、自分に合った講座をチョイスできます。
中でもUniversity of Illinoisの提供する講座は、学位まで取得できるフルコースです。

University of Illinois iMBAのCourseraリンクはこちら。
ちなみに私はビジネス科目だけでなく、Yale Universityの”Roman Architecture”、Korea Advanced Institute of Science and Technologyの”Meditation”など、興味の赴くまま色々と楽しんでいます。
2. Courseraのメリット
私にとってはメリットばかりに思えるCoursera。
MBAの受験勉強用として、特に有難かった点を4つご紹介します。
2-1. 手軽に登録→即スタート。
Courseraにアカウントを作るだけで、どの講座でもその場ですぐに始められます。
MBA受験を決断していなくても、まずは手軽な腕試しとしてCourseraを受講してみてはいかがでしょうか?
コースが自分に合わなければ、いつでも簡単にやめられます。
有料講座も大抵、トライアル期間があるので、期間内にキャンセルすれば課金されません。
左下の青ボタンをクリックするだけで、即、受講開始。
上記は有料講座ですが、7日以内なら簡単にキャンセルできます。
2-2. コンテンツの質が高い
オンライン学習のコンテンツの質は、プロバイダーによってピンキリ。
中には、無味乾燥な説明ばかりのとても退屈な講座もあり、視聴に相当な忍耐が要ります。
私のようにオーバー45歳ともなると、そんな忍耐はもうありません…。

一方、Coureseraの講座は、世界のトップ大学/企業が提供しているのでとにかく良質です。
知的好奇心が刺激され、学ぶのがどんどん楽しくなります。
たとえば、下記画像の左上にあるYale Universityの講座(無料)の担当は、Robert Shiller教授。
なんとノーベル賞受賞のエコノミストです。
このShiller教授含め、私が受講した講座の先生方はどなたも教えるスキルが非常に優れていました。
私のような非ネイティブの素人でも分かるクリアな説明がとても有難かったです。
私はMBA科目のリーダーシップ、アカウンティングをCourseraで事前学習してからMBAに臨みました。
特にアカウンティングについては、欧米と日本の会計基準が異なるので、Courseraで欧米の会計基準をさらっとでも学んでいて良かったとつくづく思いました。
2-3. 学習習慣が身に付く
大抵のコースマテリアル(教材)は、週ごとのタスクに分かれています。
オーバー45歳で普段、学習から離れている方は、是非Courseraで学習習慣を取り戻してからMBAに取り組まれることをお勧めします。
下記は、現在私が受けている講座のWeek 2のトップページです。
Week 2には、Video、Reading, Graded assessmentという3つのタスクがあることが分かります。
各タスクの必要時間が示されているので、細かいタイムマネジメントが可能です。
画像の時点で、Video 24分、Reading 20分、Graded Assessmentが未済で残っていますね。
”My Weekly Goal”という更なるお助けツールもあります。

これは週ごとの目標学習時間を設定/管理するツールですが、私は全然使いこなせていません…。
実際のMBAでも、週ごとのタスクが設定されている場合が多く、タイムマネジメントが学習成果を左右します。
Courseraで疑似体験しておくのは、後々とても役立つと思います。
特に自律的に学ぶのが苦手でついついサボっちゃうという方は、Courseraで鍛錬を積んでおくと良いかもしれません。
2-4. 色々なツールに習熟できる
オンライン学習は、VideoやReadingがメインですが、それ以外のコンテンツもあります。
オンラインツールに慣れていない45歳⁺世代だと、若干戸惑ってしまうかもしれません
例えば、前述したGraded assessment、これは採点される小テストのことです。
私が実際に受けた小テストの画面は下記のようになっています。
Start assignmentと言うボタンを押すと、Week 2に関連した10の問題が表示され、回答を送信するとすぐにスコアが返ってきます。

上記の小テストは80%(8問正解)で合格なのですが、私は60%しか取れませんでした。
(念のため申し添えると、講義をちゃんと聞いていれば全問正解できるレベルの設問です。この講座は8時間たてば、再受験できますが、中には1回しか受験できない1発勝負の講座もあります。)
MBAでもこういうテストシステムを取り入れているスクールがあります。
オンラインでのテストツールに慣れるには、ちょうど良いと思います。
他には、Disucussion Forumというツールもあります。
これは受講生のコミュニティで、講座に関する意見交換や仲間づくりを目的としています。
受講生なら誰でも投稿/コメントできます。
オンラインMBAにも同じ仕組みがあります。
Discussion Forumでの議論を重要なタスクとしてカリキュラムに組み込んでいるスクールもあります。
私の場合、CourseraのDiscussion Forumで、日本人同士とは全く違う多角的でロジカルな議論に触れていたおかげで、MBAのDiscussion Forumでもそれほど戸惑わずに済みました。
3. Courseraのデメリット
私にとってはメリットしかないCoursera。
デメリットはなかなか思いつきません。
あえて言うなら、あまりの手軽さについつい色々な講座に手を出してしまい、収拾がつかなくなってしまう危険性はあるかもしれません。
4.私が受けたコース
ご参考までに、私が受けたコースのうち、今でも無料で受講できるものを2つご紹介します。
Managing the company of the future
https://www.coursera.org/learn/company-future-management
London Business School, Beginner, 12 hours to complete
テーマは、「これからの時代に求められるマネジメントとは?」です。講座のスタート時はGeneration Zも Chat GPTも登場しておらず、若干、現在とは合わないディテールもあります。ただ全体としては「マネジメントをどう捉えたらいいか」という問いに答えてくれる内容になっていると思います。マネジメントを本格的に学んだことがない方にお勧めです。
Data Analysis with R Specialization
https://www.coursera.org/specializations/statistics#courses
Duke University, Beginner, 4 months at 10 hours a week
若い女性講師が”What is data”といった初歩の初歩から教えてくれます。とにかく説明が分かりやすい!座学だけではなく、自分の手でデータ分析する課題も出ます。お陰で、ド文系の私でも簡単なプログラミングができるまでになりました。データ分析の知識は他の領域でも非常に有用なので、是非身につけておかれることをお勧めします。
5.まとめ
この記事では、オンラインMBAの受験準備にイチ推しのCourseraについてご紹介しました。
オンラインMBAの受験準備に何をしたら良いか戸惑っている方は、とにかくCourseraで色々な講座を試してみることをお勧めします。
この記事でお伝えしたこと
1億2千万人以上が学ぶ学習プラットフォームCourseraは、MBA受験準備に最適
4つのメリット(①登録が簡単 ②講座が良質 ③学習習慣が身に付く ④ツールに習熟できる)
*本記事の内容は、あくまでも執筆時点での筆者のリサーチに基づいています。