グローバルな活躍を目指すビジネスパーソンにとって、海外オンラインMBAは有力な選択肢です。
しかし高額の学費がネックとなり、挑戦をためらう方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで本記事では、日本人でも利用可能な奨学金や学費援助制度についてご紹介します。
学費の壁を越えてMBA取得を目指す際のご参考になれば幸いです。

1. 海外オンラインMBAの学費事情
海外オンラインMBAプログラムの学費は、大学やプログラムによってかなり幅があります。
為替レートにも影響されますが、最安だと100万円台のスクールがある一方、Carnegie Mellon (Tepper)のように2000万超というところもあります。
海外では社費でオンラインMBAに参加している学生は沢山いるものの、日本ではオンラインMBAの認知度がまだまだ低く、学費の援助を受けられる方はそれほど多くないのではないでしょうか?
そこで頼りになるのが、奨学金と学費援助制度です。
2. 奨学金
・奨学金の種類
まずは奨学金から見ていきましょう。
一般的な奨学金制度には、次のような種類があります。
- 成績優秀者向け奨学金(Merit-Based Scholarships)
主に学業成績やリーダーシップ経験に基づき、成績優秀な出願者に対して提供されます。GMATスコアや業績などの学業評価が基準となり、成績次第では学費全額をカバーしてもらえる可能性もあります。 - 経済的支援が必要な学生向け奨学金(Need-Based Scholarships)
主に新興国の学生や資金的に支援が必要な学生に対して提供されます。経済状況を示す書類が求められることが多く、生活費を含む学費全体をサポートしてもらえることがあります。 - 女性や特定のグループ向け奨学金
多様性促進を目的とし、女性やマイノリティ、特定業界のプロフェッショナルに向けた奨学金も増加しています。学外組織(財団など)が資金提供している奨学金もあり、非常に競争率が高いものもあります。 - 国際学生向け奨学金
日本を含む海外学生に向けた奨学金で、国際交流を促進するために設けられています。後述するIEビジネススクールやケリー・スクールなど、多くの学校が国際学生の学費負担を軽減する奨学金を提供しています。複数の奨学金を申し込むことも可能で、その場合上限額が決められるなど一定の制限があります。
・申請のポイント
奨学金申請のポイントは以下の通りです。
- リーダーシップと多様性の強調:多くの奨学金がリーダーシップや多様なバックグラウンドを持つ学生に提供されています。自己PRやエッセイで、自身のリーダーシップ経験や異なる視点を持つことの重要性を強調するようお勧めします。
- エッセイと面接の準備:多くの場合、エッセイや面接によって選考されます。自分がオンラインMBAを通じて何を学び、どのようにキャリアに活かしたいかを明確に伝えられるようになさってください。
- 早期申請:奨学金の募集枠は限られています。早期に準備を始め、申請を進めることが重要です。
3. 学費援助制度
海外オンラインMBAでは、奨学金以外にもさまざまな学費援助制度が用意されています。
以下のようなものが代表的です。
- 分割払い
多くのオンラインMBAプログラムは、学費を複数回に分割して支払える分割払い制度を提供しています。たとえば、IEビジネススクールのように無利子の分割払いが可能な学校もあります。 - 教育ローン(学生ローン)
いくつかの銀行や金融機関では、オンラインMBAを含む大学院プログラムに特化した低金利の教育ローンが提供されています。これにより、学費を卒業後の収入からゆっくり返済することが可能です。
こうした制度を活用することで、オンラインMBAの取得にかかる学費負担を軽減することが可能です。
4. IE Business Schoolの事例
当サイトではスクールの実例を出来るだけご紹介することを心掛けておりますので、この記事ではスペインのIE Business Schoolを取り上げてみました。
同校は、オンラインMBAのトップスクールとして知られています。
人気校だけあって世界中から集まってくる様々なバックグラウンドの学生の学費負担を軽減するため、バラエティに富んだ多くの奨学金と柔軟なローン制度が用意されています。
・多彩な奨学金
下記に示す通り、同校の奨学金は多種多様で、学業成績やリーダーシップ経験、経済的必要性に基づくものなどあらゆるタイプが揃っています。
①IE Scholarship:修士課程の学生全てが申請可能で、学費の10-40%のカバーされます。申請にはエッセイや成績証明が必要で、各奨学金の条件に応じた提出が求められます。

②IE Partner’s Scholarship:IEのパートナー機関による奨学金です。別途、当該機関に申請書を提出すべきケースもあるので注意が必要です。

奨学金申請は出願と同時に行うことができ、かなりの競争率となっています。
奨学金を視野に入れる場合は、出願準備の段階からしっかり計画なさることをお勧めします。
詳細はIEの奨学金ページで確認できます。
・無利子で毎月払い可能
同校では、学費を無利子で最大12回までの分割払いにすることが可能です。
しかも事前審査や信用調査もなく、奨学金と併用も認められています。
もちろん、提携金融機関の提供する低利の学生ローンも豊富にありますので、自分に合った形で学費を支払うことができます。
こういった柔軟な援助制度は非常に有難いですね。
4. 奨学金・学費援助情報の探し方
最後に、私自身の情けない話を共有させて頂きます。
恥ずかしながら、私は出願時ろくにリサーチもせず、「国外学生は奨学金の対象外」と勝手に思い込んでいました。
なので奨学金への応募は一切しなかったのです。
今から思うと応募だけでもすれば良かったと後悔しています。
私のような後悔を避けるためにも、事前にしっかりリサーチなさることをお勧めします。
多くのスクールが”Financial Aid”といったセクションを設けています。是非ご覧になってみてください。
5. まとめ
学費面のサポートを活用すれば、より多くの方が海外オンラインMBAに挑戦しやすくなると思います。
オンラインなら仕事をしながら学べるので収入が途絶えることはありません。
また学んだ成果をしっかりアピールできれば、卒業後の年収アップにより早期の投資回収も可能です。
是非、将来のキャリアアップに繋がる自己投資を最大限に活用なさって下さい!
*この記事は執筆時点での筆者のリサーチにもとづいています。情報の正確性には細心の注意を払っていますが、内容の最新性や完全性を保証するものではありません。