「海外MBAをオンラインで取得したい。でも費用は最低限に抑えたい」
こう思う方が大勢いると思います。
本記事では、資金力の乏しい元専業主婦だった私がMBA取得までに払った費用の詳細を、準備段階から卒業までの時系列に沿って紹介します。
私の経験が、少しでも皆様の参考になれば幸いです。

0. タンス預金をはたいて出願
私はMBA出願時、1年単位の契約社員でボーナスもない身の上でした。
3人の子供達も一番お金のかかる頃で、家計に一切の余裕はありませんでした。
なのでMBAの費用は、学生時代のバイト代以来、なんやかんやでコツコツ貯めてきたタンス預金をはたかざるを得ませんでした。
私が何とか捻出した費用は、ざっと250万。
その内訳を以下で詳しくご紹介させて頂きます。
1. 準備段階の費用
私の場合、MBA予備校や英語スクールなどに通ったり、MBAの準備用に問題集を買ったりという資金の余裕はなかったので、そういった費用はかかっていません。
1.1 英語試験(IELTS)受験費用
まずは準備段階で大きかったのはIELTS(International English Language Testing System)の受験費用です。
日本では2024年現在、25,380円です。
たしか2000円くらいの問題集を1冊買いました。
私の場合、幸いにも1回の受験で必要なスコアを取得できましたが、複数回受験する可能性も考慮に入れておくと良いかもしれません。
1.2 出願に必要な書類取得費用
出願には色々と書類が必要で、それらにもちょこちょことお金がかかります。
- 戸籍抄本取得費用:約450円(自治体により異なる)
- 大学の成績証明書取り寄せ費用:500円~1,000円程度(大学により異なる)+郵送料
- 姓名変更の真正を証すための公証費用:約11,000円(婚姻などで姓名変更された方のみ)
詳細な成績証明書(トランスクリプト)の取得方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

2. 学費
私が出願したUniversity of Leicesterの学費は当時のレートで200万円台でした。
これは、多くの海外MBAプログラムと比較すると比較的安価な部類に入ります。
とは言え、私にとっては大金で、オンラインで支払いのボタンを押すときには指が震えたのを今でも覚えています。
ちなみに学費の安いオンラインMBAについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
3. 受講中にかかった費用
3.1 対面試験関連費用
当時のLeicester MBAには2つのモジュールで対面試験があり、東京にある提携施設で受験する必要がありました。
(今はすべてオンライン試験になっているようです)
私は地方在住なので、かかった費用は下記の通りです。
- 交通費(往復):約30,000円 × 2回 = 60,000円
3.2 学習用具・教材費
その他、ファイナンスで関数電卓、修論用にテーマに絡んだ参考文献を3冊購入しました。
日本で洋書を取り寄せると高価なので、3冊のうち、1冊はメルカリで探しに探して見つけました。
- 関数電卓購入費用:約5,000円
- 修論用の参考文献(3冊):約15,000円
3.3 サマースクール参加費用
オプションではありましたが、現地で開催された2週間のサマースクールに参加しました。
当時の勤務先は2週間も休めなかったため、仕方なく退社し、この段階で私は一旦、無職・無収入になりました!
- 渡航費:約150,000円
- 宿泊費:約100,000円(2週間)
- 生活費:約70,000円(2週間)
3.4 卒業証書郵送費
本当は卒業式に現地参加したかったのですが、さすがにそれは無理で、卒業証書は郵送してもらうことにしました(手数料は約5,000円。)
修論提出後、審査に半年くらいかかるので、MBA時代の忙しさをすっかり忘れた頃に卒業証書が届きました。
手にした卒業証書は、Master of Business AdministrationというフルタイムMBAと全く同等の学位名が明記されていました。そのあたりについて、詳しくは下記をご覧ください。
4. 総費用の内訳
以上の費用をまとめると、以下のようになります。
ちなみにサマースクールはわずか2週間とはいえ、支払った額以上の知見やネットワークを得ることが出来たので、思い切って参加して本当に良かったと思います。行かせてくれた家族にも感謝しています。
項目 | 金額(円) |
---|---|
IELTS関連費用 | 27,380 |
出願書類取得費用 | 約12,000 |
学費 | 約2,000,000 |
対面試験関連費用 | 60,000 |
学習用具・教材費 | 20,000 |
サマースクール参加費用 | 320,000 |
卒業証書郵送費 | 5,000 |
合計 | 約2,444,380 |
5. 費用を抑えるためのヒント
以下に出費を抑えるためのヒントを幾つか記載させて頂きました。
想定外の費用というのはおそらくあまり無いと思いますし、予算内で収めるように色々と工夫なさってみてください。
- 奨学金の活用:多くのMBAプログラムでは奨学金制度があります。積極的に応募してみましょう。
- 分割払いの利用:一括で支払うのが難しい場合、分割払いオプションを検討しましょう。
- 早期割引の利用:出願や学費支払いの早期割引を利用すると、総額を抑えられる場合があります。
- 中古書籍の活用:新品の洋書はとんでもなく高額です。大学のデジタル図書館やメルカリなどを活用しましょう。
- オンラインリソースの活用:無料のオンライン学習リソースを積極的に活用しましょう。
- 学内サービスの活用:なるべく外部サービスは利用せず、学内サービスを最大限に活用しましょう。
ちなみに英語学習に関しては、以下の記事で効果的な無料ツールを紹介しています。
6. 投資対効果の考察
MBAの取得は確かに大きな投資ですが、長期的に見ると十分な価値があると考えています。
私の場合、MBA取得後に年収が大幅に増加し、投資額を上回る効果がありました。
また、金銭的な面だけでなく、グローバルな視点やビジネススキルの獲得、新たなキャリアの可能性の開拓など、計り知れない価値がありました。
7. まとめ
海外オンラインMBAの取得には確かに相応の費用がかかりますが、計画的に準備し、様々な支援制度を活用することで、十分に実現可能な目標です。私の経験が、皆様のMBA取得への道のりの参考になれば幸いです。
MBAは自己投資であり、キャリアアップの強力なツールです。
45歳以上の方でも、決して遅すぎることはありません。むしろ、豊富な経験を持つ私たちだからこそ、MBAで学ぶ内容をより深く理解し、実践に活かせるのです。
ぜひ、自分自身への投資を恐れずに、新たな挑戦への一歩を踏み出してください!!