【要チェック】働きながらオンラインで海外MBA取得 入学までの6つのステップ

MBA出願

自分でキャリアを切り拓きたいという思いで、海外オンラインMBAを目指す方が増えています。

とは言え、いざ調べてみてもあまりまとまった情報がなく、何から手を付けたら良いのか分からない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

この記事では、MBA検討中の方に向けてスクール入学するまでの流れを6ステップに分け、具体的に説明していきます。

仕事やプライベートで忙しい中、要件チェック~入学までの手続きをこなすのは大変ですが、全体の流れが分かればスムーズに対応して頂けると思います。

こんな方に向けた記事です

海外オンラインMBAに関心を持ち始めた方

海外オンラインMBAへの出願を検討中の方

MBA予備校やMBAコンサルのサポートを受けずに自学独習されている方

海外経験なし / 自学独習でもMBAは可能

MBAを検討し始めると、たとえば、「試験は?」「入学要件は?」「費用は?」といった疑問が湧いてきます。

ところが、予備校やコンサルが充実している「フルタイムMBA」と違って「海外オンラインMBA」については、ネットや書籍を見ても意外とまとまった情報がありません

私もそうでした。

海外経験なし&予備校やコンサルにかけるお金もない。仕事も家庭も忙しく、色々と調べる時間も無い。

…という完全な手探り状態で本当に苦労しました。

そこでこの記事では、入学までの流れを6つのステップに分けて分かりやすく解説させて頂こうと思います。

働きながら出願/入学の手続きをこなるのは大変ですが、全体の流れとそれぞれのステップでのポイントが分かればかなりスムーズに対応して頂けるのではと思います。

6つのステップ

ではまず、オンラインMBAを始めるまでの全体の流れを見てみましょう。

ざっくり分けると、以下の6つのステップとなります。

  1. 入学要件のチェック
  2. スクール選び
  3. 出願
  4. オファー(合格通知)
  5. 承諾と学費の支払
  6. 入学

MBAは日本の大学院に相当しますが、オンラインMBAの場合、試験や面接のないスクールも数多くあります。

以下で、実例に基づいてわかりやすく説明していきます。  

ステップ1 入学要件のチェック

MBA取得を検討し始めたら、まず最初にすべきは入学要件のチェックです。

海外オンラインMBAの入学要件は、下記の3つ。

  1. 就業経験(1~5年程度)
  2. 学士号(GPA3.0程度以上)
  3. 十分な英語力(TOEFL80~100、IELTS6.0~7.0程度以上)

これらを1つ1つ見ていきましょう。

①就業経験

45歳世代だと、就業経験は問題ないと思います。

②学士号

日本の大学を卒業していれば学士号(英語ではBachelor’s degree)はお持ちのはずですが、「GPAスコア」という基準が設けられていることにご注意ください。

一例として、Saint Mary’s Collage of Californiaでは下記のように書かれています。

出所:https://www.stmarys-ca.edu/graduate-programs/business/online-mba/admissions

GPAとはGrade Point Averageの略で、一言で言うと大学時代の成績をスコア化したものです。

最近はどこの大学でもGPAを算出していますが、45歳+世代だと当時の成績証明書にGPAの記載がないケースも多々あるようです。

まずは、母校から成績証明書を取り寄せて確認してみてはいかがでしょうか?

③十分な英語力

そして最後の要件が、「十分な英語力」です。

大学院の授業についていけるだけの英語力が必要とされています。

海外経験ゼロの私は、とにかくひたすら多くの英文に触れる(読む/書く/聞く/話す)という超ベタ(関西人です)な方法で、何とかぎりぎりIELTSの基準スコアに滑り込みました。

英語は苦手という方も多いかもしれませんが、将来、海外MBAホルダーとして活躍の場を広げるには、英語は大きな武器となります。

なるべく早めにTOEFLやIELTSを受験し、英語力を確認なさることをお勧めします。

このステップでのアクション

大学の成績証明書の入手、GPAの確認

TOEFL, IELTSの受験、スコアの確認

入学要件
「入学要件」の記事一覧です。

ステップ2 スクール選び

自分なりの選定基準を持つ

入学要件をしっかり理解できれば、次はスクール選びです。

海外には数多くのオンラインMBAがあります。

ご自分に合うスクールを見つけ出すためには、自分なりの選定基準を持つことがとても重要になると思います。

実は、日本在住のままMBAを取得したい場合には、絶対外せない選定基準があります。

それは「フルリモートであること」です。私は受験前、この基準が念頭になく、入学してから冷や汗をかいた経験があります。詳しくは下記をご覧ください。

私の場合は「国際認証がある」ことを最優先していました。

他に重視していたのは「2年内で修了できる」「学費が高くない」「サポートが手厚い」など、効率性のポイントでした。

でもたとえ高い専門性をお持ちの方やカリキュラムにこだわりたい方なら、「ファイナンス特化型」とか、「データサイエンスも学べる」などを基準に設定なさると良いかと思います。

基準に沿ってリサーチ

基準が決まれば、早速リサーチです。

とっかかりとしては、“online MBA ranking”, “online MBA list”と検索してみてはいかがでしょうか?

色々なサイトがヒットし、様々なスクールについて網羅的に知ることが出来ます。

サイトの数や充実度では米国が群を抜いているため、自ずと米国スクールの情報が多く集まってきます(広告も非常に多いです)。

”Europe”、”UK”などのワードを追加して、米国以外も調査なさるのも一考です。

ランキングに参加していない良校も沢山ありますので、少しずつチューニングしながら色々とリサーチしてみて下さい。

スクールに聞くのが一番

気になるスクールを見つけたら、是非、直接コンタクトしてみましょう。最新かつリアルな情報が手に入ります。

どこのスクールもSNSがありますし、スタッフによるウェビナーやZoom面談、在学生とのChatなどで、プログラムの紹介を熱心に行なっています。

たとえばSeattle Universityでは、電話、メール、SNS、Youtube、Chatbotとあらゆるアクセスを用意しています。

出所:seattleu.edu/business/online/albers/mba

直接の問い合わせには多少の勇気が要りますが、海外スクールは志願者対応に積極的で、Admission Officeには専門の担当者がいます。

MBAジャーニーの扉を開けるつもりで、一歩踏み出してみてください。

学費の準備

このステップでは、学費、支払方法、期限などについてもしっかり調べておきましょう。

たとえばUniversity of Edinburghでは、2024年春入学の学費は31,410ポンド、秋入学なら34,005ポンドです。

出所:https://www.business-school.ed.ac.uk/mba/online/fees-living-expenses

オンラインMBAは学費以外のコストはほとんどかかりませんが、それでもかなりの額となります。

海外学生でも奨学金がもらえるスクールでは、早く出願する方がチャンスは大きくなります。

スクール選びの段階で、ある程度の資金計画を立てておかれることをお勧めします。

このステップでのアクション

自分なりのスクール選定基準の設定

情報収集(ネット、各校の問合せ窓口)

選定基準に合うスクールの特定

学費の資金計画

ステップ3 出願

出願時期

志望校が絞れたら、入学時期(ターム)を決める必要があります。

各校のウェブサイトを見ると、”Key Dates”、”Important Dates”、”Application Deadline”としてタームが記載されています。

出所:Baylor Universityウェブサイト

オンラインMBAの開講は春/秋の2回が一般的ですが、上記米国Baylor Universityのように年5回も開講するスクールもあります。

参考までに、同校のFall 2 2024というタームを詳しく見てみましょう。

6月1日:出願受付開始

9月23日:出願締切

10月4日:手続締切 

10月14日:開講 

11月26日:終講 

出願はオンラインで完結

海外オンラインMBAの出願は、100%オンラインです。

出願専用のポータルサイトに、必要情報を入力したり、書類をアップロードすることで、出願手続きが完了します。

出願に必要な書類

出願に必要なのは以下の通りで、必要に応じてGMATスコアも提出します。

  1. 大学の成績証明書
  2. 履歴書
  3. 推薦状
  4. 出願エッセイ
  5. 英語能力試験(TOEFLやIELTS)の成績表

書式などについては細かい指定が無いので、「こんな記載で良いのかな?」と不安になることもあります。

ですが、上記の通り、スクールに問い合わせれば色々とアドバイスしてくれます。ご安心ください。

出願にかかる費用は?

①受験料

ほとんどのスクールでは、受験料(Admission fee)が必要です。

額は、30ドルから300ドルとかなり幅があります。

自国在住者と国外在住者でfeeが違う場合もあります。

②翻訳費用

日本語の書類には翻訳が必要ですので、その費用がかかります。

公証翻訳を求められた場合は、やや高額となります。

③その他費用

①、②以外に、もちろん、別途TOEFLやIELTSの受験料も必要です。

その他、例えば米国MBAなら、指定の認定機関を利用して、日本のGPAを米国大学の成績に読み替えて提出しなければならないケースがあり、その認定サービスの利用料がかかります。

また推薦状を依頼した上司に謝礼を渡す場合は、それも考慮なさって下さい。

このステップでのアクション

出願書類の作成(+翻訳)

出願ポータルのアカウント取得

出願ポータルへの書類登録

ステップ4 オファー

オファーは早い者勝ち?

あとはOffer of Admission, Admission Decision Letterなどと呼ばれる合否通知が届くのを待つだけです。

オファーは出願ポータルに通知が来る場合や、メールで届く場合があります。

多くのオンラインMBAでは、Rolling admission、first-come first-servdというアプローチを採用しています。

これは出願があれば随時審査する仕組みで、日本のように全出願に対して一斉に合否判定をするわけではありません。

早ければ1週間ほどでオファーが出されます。

出所:Northeastern University ウェブサイト

言ってみれば「早いもの勝ち」ですね。

締切前に定員が埋まるリスクもありますので、準備が整えば、早めの出願をお勧めします。

条件付きオファー

オファーには2種類あります。

  1. Unconditional Offer:入学に何の条件もつかない、いわゆる「合格」です。
  2. Conditional Offer:条件付き合格。

2.の条件は各校で様々ですが、「出願期限に間に合わなかった書類(公式英語スコアなど)の提出」、「英語力不足を補う事前の英語研修受講」などがあります。

出所:Indiana University ウェブサイト

このステップでのアクション

オファーの受領

ステップ5 承諾と学費の支払

Accept/ Decline

晴れてスクールからオファーをもらったら、Accept/Decline を期日内に答える必要があります。

Conditional Offerの場合、条件の達成期限も設定されます。

出所:Durham University ウェブサイト

オファーには、学費支払いに関する指示も含まれています。

支払いには、クレジット、海外送金、分割払いなど、いくつかの方法が指定されています。

たとえオファーを承諾しても、期限内に学費を払わなければ、オファーはキャンセルになってしまいます。

デポジットと呼ばれる前金が必要なスクールもあります。

複数校からオファーがあった場合のプランはしっかり考えておきましょう。

このステップでのアクション

学費の支払(デポジット制度あり)

ステップ6 入学

学費の払い込みが確認されれば、晴れて入学確定です。

担当者からの”Welcome”という歓迎メールにて、校内プラットフォーム専用アカウント、年間スケジュールなどが通知され、いよいよ「学生になった」という実感が湧いてきます。

MBAのオンラインプラットフォームでは、これまでの孤独な学習とは違い、インタラクティブなバーチャル体験が待っています。

フォーラムやSNSでの交流や、キャリアサポート、デジタル図書館なども充実しています。

是非、カリキュラム以外の「学生」としての特権も楽しみつつ、自律的な学びを謳歌なさってください。

このステップでのアクション

入学に関わる事務手続き

年間スケジュールの確認

まとめ

ここではMBA入学の6つのステップを解説しました。

この記事でお伝えしたこと

MBA入学までの6つのステップ

  1. 入学要件のチェック
  2. スクール選び
  3. 出願
  4. オファー(合格通知)
  5. 承諾と学費の支払
  6. 入学

入学までの流れを理解していれば、多忙な中でも効率的な準備が可能です。

どのステップも一筋縄ではいきませんが、強い決意を持ってMBAを志すならきっと一つ一つクリアしていけると思います。

どうか自らの力で、キャリアを切り拓いていってください。

*本記事は、英語で提供される海外オンラインMBAについての情報提供です。内容は、執筆時点での筆者のリサーチに基づいています。